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絵本の学校


おはなし絵本の会 連続講座 絵本の学校
  2002年の募集は締め切りました。
  期間 2002年 4 月~10月(毎月1回 全6回) ※8月は休講
  第1回 2002年 4 月17日(水) 講師:西本鶏介先生 終了
  第2回 2002年 5 月22日(水) 講師:あきやまただし先生 終了
  第3回 2002年 6 月19日(水) 講師:森久保仙太郎先生 終了
  第4回 2002年 7 月10日(水) 講師:加藤節子先生 終了
  第5回 2002年 9 月18日(水) 講師:宮西達也先生 終了
  第6回 2002年10月16日(水) 講師:西本鶏介先生 終了

第1回要約 講師:西本鶏介先生
基本的に絵本は読み聞かせで成り立っている。子どもたちはお話を耳で聞いてその世界を楽しんでいる。それは同時に絵を読んでいるということである。つまり、絵本は耳と目で読むことになり、そこに絵本の持っている魅力というものがある。そして、おとなが絵本を読んだり語ったりしながら子どもとその世界を共有する、これが絵本の特色である。 大正期に武井武雄氏が、子どもたちのための絵、すなわち童画という概念を提案した。つまり、子どもの心に訴えるような絵本を描こうという人たちが生まれてきた。この概念はさらに発展し、絵本というものが子どもに向かって一生懸命アプローチしてくるようになってきた。その絵本を読み聞かせするおとなも、絵本というものはただ子どもに読み聞かせするだけではなくて、その絵本の中に流れているメッセージを感じて、自分にとっても貴重なものであるんだということを認識し、そのうえで読みきかせをしてほしい。 言葉と絵がひとつに重なったとき、子どもの心をうつのである。子どもたちの感性を刺激する楽しさを覚えていただき、そして絵本の魅力をわかってほしい。さらに、おとな自身もまた、その絵本を通して人間の基本というもの、人間の本質というものを学んでいってほしい。

第2回要約 講師:あきやまただし先生
娘が生まれるときに絵本を買いたいと思って、絵本を見ると、「もっと深く突っ込んでほしいな」「こうすれば面白くなるんじゃないかな」と感じてしまった。それなら自分で描こうと思って、講談社絵本新人賞に挑戦したら通って、そこから絵本を描くことになった。自分の子どもの誕生と一緒ということで、自分の子どものように絵本を作り続けている。 「たまごにいちゃん」は、何かあると押し入れに逃げ込んでいた息子がモデル。母親に「重い重い」といわれるようになって、自分はもう抱っこしてもらえる図体じゃないと認識したときから、押し入れに逃げ込まなくなった。そういう息子を見て、たまごの殻を自分で割ってくれたんだなと感動して作った絵本である。 ぼくの絵本は、どれも子どもの気持ちにまっすぐ。子どもの姿をいつも見ながら、できれば子どもとずっと向き合って子どもの心を知りたいと思いながら絵本を作ってきた。子どもと向き合うと、けんかもするけれど、子どもの心を知ることになる。子どもとの関係をいい方向に持っていくためには、結果を急がないで、頭ごなしではなく、とりあえず子どもの考えを聞いてあげるという姿勢が必要なんだと思うこともあり、子どもとのまっすぐなコミュニケーションが絵本を作るすばらしい材料になっていて、少しずつ実を結んできているように思う。

第3回要約 講師:森久保仙太郎先生
『しろいうさぎとくろいうさぎ』(1958年)と『あおくんときいろちゃん』(1959年)は、いずれも多くの人に愛される絵本だが、この二つの作品には大きな違いがある。「おはなし絵本」と呼ばれる前者は、作者ウィリアムズが、絵の描き方、展開の仕方など、それまでに出版された絵本を勉強して作ったもの。動物の擬人化を中心として工夫を重ねてきた結果である。一方、「イメージ絵本」と呼ぶべき後者には、前例はまったくみあたらない。『あおくんときいろちゃん』は抽象的な絵本の出発点なのである。 モーリス・センダックの『かいじゅうたちのいるところ』と『ミリー』は、タイム・ファンタジーの異なる二つの形を示している。前者は、現実の時間は短いのに、ファンタジーの世界では長い時間が流れているタイプ。後者は、現実では長い時間が流れたのに、ファンタジーの時間は短いというタイプである。私たち自身も楽しいときはすぐに時間がたち、嫌なことをしているときは長いと感じるが、そんなところをとらえてできたのがタイム・ファンタジーではないか。ちょっぴり研究的な絵本の見方ということで、こんなふうな物差しも心にとめておいておけば、大変面白いと思う。

第4回要約 講師:加藤節子先生
東京子ども図書館司書の加藤節子先生による語りの実践。耳で聞くお話の楽しさを体験した。題材は、日本民話『さんまいのおふだ』、グリム童話『あかずきん』、エインワース/作『こすずめのぼうけん』、アトレー作『チムラビットとはさみ』など。





第5回要約 講師:宮西達也先生
子ども時代のことというのは、とてもたいせつである。楽しかったこと、悲しかったこと、感動したこと、保育園や幼稚園の先生にぎゅっと抱きしめてもらったこと…。すべてが子どもたちの将来につながっていく。その子の人生を決めてしまうといっても言い過ぎではないだろう。だから、優しさのあるもの、思いやりのある絵本を作っていきたいと思う。処女作『あるひおねえちゃんは』が出版されたとき、こう思った。「絵本作家ではなくてイラストレーターという仕事だったら、どんなに素晴らしい絵を描いたとしても、一週間や二週間ではぎとられてしまう。でも、絵本は違う。たとえ絶版になったとしてもいつまでも残っている。そして何より嬉しいのは、ぼくの知らないところで、知らない子が、知らない人たちがにこにこしながらぼくの絵本を読んでくれることだ」と。そのとき、ぼくは絵本作家としてやっていこう、そう決心した。絵本というのは、子どもが理解できる言葉で描かれている。しかし、けっして子どもだけのものではない。ある講演会で会場の男の子に「絵本って誰が読むものだと思う?」と聞いたことがある。するとその子は「人間」と答えてくれた。そう、絵本は「人間」が読むものなのだ。幼稚園や保育園の先生方が子どもたちに読んで聞かせるときにも、ぜひ子どもたちと一緒になって楽しんでくれたらいいなあ、と思う。

第6回要約 講師:西本鶏介先生
現代に生きている子どもたちにどんな絵本を与えてあげればいいか。ポピュラーな定評のある絵本ばかりをいつも与えるだけでなく、次々に生まれる新しい絵本も読んであげてほしい。時代や環境によって子どもの考えなくてはならない問題がたくさんでてくる。そういう多様な環境のなかで、それに対応する絵本を子どもにちゃんと与えてあげるのも、これからの保育士の仕事だろう。今回は、ごく最近出た絵本で目についたものを紹介しながら、絵本というのはどんな可能性をもっているのかいうことまで考えていただければと思う。 紹介絵本「もう こわくない」(マリー・ウァブス/作・絵 金の星社)、カナダの絵本で、幼児の虐待を扱ったもの。「パパのカノジョは」(ジャニス・レヴィ/作 クリス・モンロー/絵 岩崎書店)、アメリカの絵本で両親が離婚している女の子が主人公。パパの彼女との関係をユニークに描いている。「Papa! パパーッ!」(フィリップ・コランタン/作・絵)、フランスの絵本。「のら犬ウィリー」(マーク・シーモント/作・絵 あすなろ書房)ほか。 子どもが、だれから一番お話を聞きたがっているか。それは好きな人。子どもたちの大好きな先生が本を読んでくれると、オーラが出る。「あなたたちを大好きですよ」と思う気持ちがオーラになって伝わる。だから下手でもいいから子どもに本を読んだり、お話をしてあげてほしい。

時間 各回とも午後6時15分~7時45分(受付開始・午後5時45分)
会場 鈴木出版(株)3F会議室(JR山手線巣鴨駅下車・徒歩8分/または都営三田線千石駅下車・徒歩4分)
定員 40名
内容
4月
講師
西本鶏介先生(昭和女子大学教授)
【おはなし絵本の魅力】
児童文学者、作家、昔話研究家としてもご活躍中の先生に、おはなし絵本の魅力、子どもにとってのおはなし絵本とは何かについて語っていただきます。
5月
講師
あきやまただし先生(絵本作家)
【私の絵本について】
『うみキリン』『まめうし』『たまごにいちゃん』『どっちーぬくん』などユニークなキャラクター絵本の作者に、作品の誕生秘話も含めて絵本づくりについて語っていただきます。
6月
講師
森久保仙太郎先生(児童文学者)
【絵本の楽しさ】
ペンネームもりひさし。戦後の日本の絵本草創期より絵本制作に携わり、『はらぺこあおむし』などの翻訳も多い。こぐまちゃん絵本の誕生秘話なども交え、絵本の楽しさを語っていただきます。
7月
講師
加藤節子先生([財]東京子ども図書館司書)
【語るお話を聞く】
楽しいお話を実際に聞いてみましょう。耳から聞くお話は子どもたちの心にどのように届くでしょうか。
9月
講師
宮西達也先生(絵本作家)
【絵本作家の絵本観】
『おっぱい』『にゃーご』『おとうさんはウルトラマン』などの作者。子育てを通じて考える絵本のおもしろさを、絵本作家の立場から語っていただきます。
10月
講師
西本鶏介先生(昭和女子大学教授)
【絵本の可能性】
本講座のまとめとして、子どもにとっての絵本、子どもの感性に訴えかける絵本とは何か、未来を生きる子どもたちの滋養となる絵本の可能性について語っていただきます。
受講資格 幼稚園、保育園の先生方
協賛 鈴木出版(株)/(株)金の星社
受講料 6,000円(第2期全6回分)
ただし、園としてお申し込みの場合は、賛助会員(年会費10,000円)になっていただくと、1園から2名様まで無料で受講できます(代理聴講も可)。
特典
A 会報「おはなし絵本の会」、月刊絵本『こどものくに・ひまわり版』最新号(定価350円)進呈。
上記2点は各回受講の際にお渡しします。
B おはなし絵本の会主催の他の講座などの受講料割引。
申込方法 受講申込書にご記入のうえ、受講料を添えて鈴木出版担当者にお渡しください。
または、郵便振替(口座番号;00140-6-606202 口座名称;おはなし絵本の会)にて受講料をご送金のうえ、申込書を郵送かFAXでお送りください。
申込締切 定員になり次第締め切らせていただきます。
問い合わせ

おはなし絵本の会(鈴木出版内)
   〒113-0021 東京都文京区本駒込6-4-21
   TEL:03-3947-5161 FAX:03-3947-5144
  E-Mail:ehon-1@suzuki-syuppan.co.jp

※絵本の学校第1期の要約は、こちらをご覧ください。