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絵本の学校


おはなし絵本の会 連続講座 絵本の学校
  2005年の募集は締め切りました。
  期間 2005年 5 月~11月(毎月1回 全6回) ※8月は休講
  第1回 2005年 5 月19日(木) 講師:ひろかわさえこ先生 修了
  第2回 2005年 6 月16日(木) 講師:徳永満理先生 修了
  第3回 2005年 7 月14日(木) 講師:内田麟太郎先生 修了
  第4回 2005年 9 月15日(木) 講師:渡辺順子先生 修了
  第5回 2005年10月20日(木) 講師:なかのひろたか先生 修了
  第6回 2005年11月17日(木) 講師:西本鶏介先生 修了

第1回要約 講師:ひろかわさえこ先生
講師:ひろかわさえこ先生
私は、絵本を作るとき、生活感っていうのを大事にしていこうと思っています。初めてこの世に出てきた子どもたちにとっては、毎日の自分の経験が新しくて、自分のすることが冒険であったりするわけですよね。だから、それを描いてあげることで、もしかしたら小さい子どもたちの共感を得るのではないかなというふうに思いまして。それで、描き始めたのがかばくんのシリーズなんです。それから、『あさですよ!』も日常生活が舞台です。これを園で実践してくださった報告を聞く機会があって、とってもおもしろかったです。子どもたちが「うちのお母さん、こんなに優しくない」とか、ゆすられて起こされるとか、自分たちの朝の状況を話しあって、子どもたちがすごくもりあがってるんですって。そういうふうな受け取り方をされるっていうのは、私はわりと意外だったんです。自分たちの生活に密着していることを描くのは、私としては当たり前のことと思っていたんだけども、子どもたちにとってはそうじゃなくって、むしろ自分たちとくらべて話ができるっていうのが楽しいみたいで。うちは、朝はご飯だとか。だから、やっぱり、子どもにとっては生活感って言う要素ははずせないものなんだと思います。

第2回要約 講師:徳永満理先生
講師:徳永満理先生
保育士になりたてのころ、赤ちゃんを泣きやますことができずに、困っていました。ちょうどそのころ『いないいないばあ』の絵本が出版されて、そうだ、これを読んでみよう、と泣きやまないひろくんに読みました。すると、最初はちっとも絵本の方を見なかったひろくんが、私の顔を見るようになって、しまいには泣きやんだんです。泣きやんでほしい、笑ってほしい、という気持ちを赤ちゃんなりにくんでくれて、私の思いに応えてくれたのです。この経験をとおして、絵本を真ん中にしてコミュニケーションをとっていくところに、絵本の読み聞かせの効果があるんだ、と、若い保育士の自分でも気づいたのです。 そのうちに、子どもたちの心の中にある思いを知りたい、と思い始めました。今、あなたは何を考えているの、と言っても、子どもはなかなか言いません。それなら、絵本の読み聞かせの中で、絵本のメッセージを受けとめた子どもたちのつぶやきを大事にしよう、と思ったのです。たくさんの絵本との出会いの中で、子どもたちは心の中にある思いをふと口にします。それをたくさん書き取って、『絵本と子どもが出会ったら』という一冊の本にまとめて、出版してもらいました。

第3回要約 講師:内田麟太郎先生
講師:内田麟太郎先生
私の最初の絵本は、長新太さんが絵を描いてくれた『さかさまライオン』です。さて、その長さんが「ぼくたちの仕事には、絵本と絵童話と挿し絵の仕事がある」っておっしゃるんですね。挿し絵はわかりましたが、絵童話というのがわからなかった。「童話に絵をつけるのは、絵童話だよ」って。その後私もいろいろ調べました。私はこういうふうに考えます。絵童話の文章は文学で、これは絵とわけることができる。絵がなくてもやっていける。並列的なんですね。一方、絵本の場合は絵と文が切り離せない。文だけでは、イメージが浮かばない。浮かんではだめなんです。絵と文は化合物というか合金なんです。「めくり」の機能も、絵本ではとても大事ですね。私はずっとナンセンスを書いてました。「変」っていうのは、人を感動させます。子どもも「変」が好きですね。でも中には『かあさんになるってどんなこと』『かあさんのこころ』のように、早くに亡くした母親のことを書いたものもあります。ここに来てくれるような人は、子どもを虐待したりする心配は全然ないんです。音楽を聴いたり、絵本を見たりするのは、日常が私たちをかちかちにしていくからですね。だから音楽や本で、土を耕していくようにやわらかくしていくでしょ? そういう人は心配いらないんです。

第4回要約 講師:渡辺順子先生
>講師:渡辺順子先生
子育てのやりかた、ヒントは絵本の中にたくさんあります。たとえば、鈴木出版の赤ちゃんすくすく絵本シリーズの一冊『わんわん なにかな?』です。なぜこの本がいいかというと、親と子だけでなく、兄弟も想定されています。去年、保健所で試すと、「なにかな?」といったら、3、4歳の子はぱっと来て、必死になって指でまねしようとします。2歳の子は複雑に手が動かないので、押さえてあげたりしました。赤ちゃんと絵本というのは、物語を聞くのとは違い、コミュニケーションの手段なんですが、3、4歳の子たちは、できあがった指の形で、赤ちゃんのところに見せに行くんです。また、「なにかな」と、投げかけて考えさせることで、読者は考える力をつけます。「わんわん いぬさん」のところは、赤ちゃんがじいっと見ています。「わんわん」という繰り返しの音は、赤ちゃんが日本語の中で一番最初に受け入れます。 「があがあ」「にゃあにゃあ」「こんこん」という、この繰り返しの言葉っていうのを意識して作られています。そういった意味で、この絵本にはコミュニケーションのヒントがあります。「いないいないばあ」の古典的なものだけでなく、指遊びもできるんだな、と。これは親に対するヒントをたくさん提示している絵本だと言えます。

第5回要約 講師:なかのひろたか先生
講師:なかのひろたか先生
民話で、ぼくが解釈をつけたのがあります。『さんまいのおふだ』。この三枚のお札っていうのは、木の実拾いに行きたい小僧が、やまんばがでるからやめておけといわれてもどうしても行きたいと言って、しかたなしに和尚さんがくれたもの。これで、やまんばにつかまっても助かるわけですが、この3枚のお札っていうのは、大人の力を借りるということの象徴なんですね。例えば、お祭りの夜店に行くときにもらうお金と同じ。ちょっと特別な感じのこと。お札も3枚っていうところがみそ。夜店のお金だって、そんなにたくさんはもらわないでしょう。でもそうやって、子どもが、大人の力を借りる=お金をもらうことが日常茶飯事になっていくことが恐いことなんです。だんだんエスカレートしていくのをどうやってストップをかけるか。そこで、どういうふうに大人が子どもとの関係をうまくつくっていけるかということが決まってくるように思います。子どもが要求することをそのままやっていてはいけなくて、やっぱり子どもが「人間」に成長するにはそれらしい訓練が必要なんだから、そこを忘れないようにしないと、それこそオオカミに育てられた少女のように、人間の子どもだって「人間」には成長できないということです。ほったらかしではいけないんだと思います。

第6回要約 講師:西本鶏介先生
講師:西本鶏介先生
人間にとって大事なのは「想像力を持つ」ということ。人間らしい心、温かい心、優しい心、うれしい心、悲しい心… そういう感情の教育を考えていったときにどうしたらいいのか。絵本が感情教育のすべてだとは思いませんが、心を育てるのに、とっても効果的な材料なんです。心をどうやって刺激してあげるか、ということが大事なのですから。幼児期こそがチャンスなんです。絵本やお話を通して、日ごろ体験することだけではなく、もう一つの国、ファンタジーの国にも自由に心が参加して、もうひとつの世界を体験できるんですね。子どもにとっては、耳から聞こえる声というのがとっても大事なんです。読み聞かせっていうのは、生の魅力なんです。だから、みなさん、童話や絵本を好きになってほしいんですよ。いろんなお話を、全部覚えろとは言いませんけど、いつでも自由に話せるお話がポケットにあると強いんです。グリム童話の「白雪姫」っていったら、ぱっと出てくるようにね。もうひとつは、言葉を磨きたいということ。子どもってすぐ、言葉を覚えますよ。私は『はいくのえほん』とか『ことわざのえほん』というのも書いてますが、おとなが説明してあげれば、子どもにもちゃんとわかるんです。なんとかして子どもの心が豊かになってほしいと思います。

時間 各回とも午後6時15分~7時45分(受付開始・午後5時45分)
会場 鈴木出版(株)3F会議室(JR山手線巣鴨駅下車・徒歩8分/または都営三田線千石駅下車・徒歩4分)
定員 40名(定員になり次第締め切らせていただきます)
内容
5月
講師
ひろかわさえこ先生(絵本作家)
【絵本と私】
鈴木出版からの最新刊『あさですよ!』(3月刊)の裏話や、人気シリーズ「ぷくちゃんえほん」ができるまでなどなど、聞いてトクする楽しいお話がもりだくさんです。
6月
講師
徳永満理先生(おさなご保育園園長)
【絵本と子どもが出会ったら】
実際に保育園での読み聞かせをして、子どもの反応をたくさん聞いているからこその実用的で説得力のあるお話をしてくださいます。聞き終わったら読み聞かせをしたくなること間違いなし!
7月
講師
内田麟太郎先生(詩人・童話絵本作家)
【奥が深い絵本たち】
数々のヒット絵本を生み出している内田先生。いつもどんなことを考えているのかな? 内田流絵本にまつわるエトセトラ…、それはそれは興味深い時間になることでしょう。
9月
講師
渡辺順子先生(日本図書館協会評議委員・すずらん文庫主宰)
【絵本は心の栄養】
文庫での経験を生かした子どもたちへの絵本の与え方と、絵本が持つ力について語ってくださいます。
10月
講師
なかのひろたか先生(絵本作家)
【絵本の楽しみ~作り手側から】
代表作は『ぞうくんのおさんぽ』。その続編『ぞうくんのあめふりさんぽ』ができるまでの楽しいお話と、作家として画家としての絵本との関わり方についての楽しいお話をしていただきます。
10月
講師
西本鶏介先生(昭和女子大学教授)
【子どもたちにもっと絵本を!】
物騒な世の中で子どもたちの遊び場が少なくなってしまった今だからこそ、絵本の可能性やその効能を追求するべく、本講座のまとめとして、具体例をあげて語っていただきます。
受講料 6,000円(第4期全6回分)
申込締切 定員になり次第締め切ります。
問い合わせ

おはなし絵本の会(鈴木出版内)
   〒113-0021 東京都文京区本駒込6-4-21
   TEL:03-3947-5161 FAX:03-3947-5144
  E-Mail:ehon-1@suzuki-syuppan.co.jp

※絵本の学校第1期の要約は、こちらをご覧ください。
※絵本の学校第2期の要約は、こちらをご覧ください。
※絵本の学校第3期の要約は、こちらをご覧ください。
※絵本の学校第4期の要約は、こちらをご覧ください。