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絵本の学校


おはなし絵本の会 連続講座 絵本の学校
  おはなし絵本の会 第13期は定員となりましたので締め切りました。
第1回要約 講師:宮西達也先生
講師:宮西達也先生
ぼくは、子どものころ、静岡県の駿東郡清水町っていうところに住んでいました。夏になると、カブトムシを弟と取りにいきました。明け方、暗い中、懐中電灯を持っていっぱい捕まえてきて、飼うんです。よく見ると、カブトムシの中には大きいのとかね、オスでもすごく小さいやつもいる。おんなじカブトムシの成虫なのに。ぼくは、小さいのにいっぱいえさをあげるんです。いっぱい食べて、いっぱい大きくなれ。大きくなって、この大きなカブトムシに勝つようにって、いっぱい蜜をあげていました。でも、それを見た隣のお兄ちゃんが、「お前なにやってんだ、そんなんでカブトムシ大きくなんねえぞ」って言ったんです。「え、なんで?ぼくいっぱいえさやってるのに」「カブトムシってのは幼虫時代に決まるんだよ。幼虫時代にいいものをいっぱいとったカブトムシは成虫になっても大きくなるんだよ」そう教えてくれました。それは、人間も同じじゃないでしょうか。子ども時代に、いいものをたくさんとった子どもは、大きくなってから、素敵な人間になっていくんですよ。いいものっていっても、いい洋服とか、いいもの食べてるとか、そんなんじゃないです。相撲でよく「心・技・体」といいます。この一番最初の「心」。一番大切なのは「心」です。子ども時代に、本当にちゃんとしっかり心の中にいいものをもらっていれば、大きくなって素敵な大人になるんです。
僕の友達に東京理科大学を出て一流の会社に入った人がいます。でも、しばらくして会社を辞めちゃったんです。どうしたかというと、その後、その年齢から医学部に行きました。医学部に入ったら、普通の四年制の大学じゃ終わらないです。インターンもあるし、6年~8年かかるでしょ。そして今、お医者さんをやっています。なぜって聞いたら、「ぼくは、人のために役に立つ仕事がしたかったんだ。大学を出て、一流の会社に入った、でもそこはそんな会社じゃなかった。ぼくはイチから始めて医学部に入って医者になりたかったって…。勉強なんてものは後付けでも大丈夫なんですよ。ぼくの年だって、勉強はできる、いくらでもやり直しはきく。でも、その友達が持ったような「心」っていうのはやっぱり小さいときからあった心だと思います。小さいころから、人のためになる人間になりたいって思ってたんだと思います。だからぼくは、子ども時代っていうのはすごく大事だなって思うんですね。


第2回要約 講師:はた こうしろう先生
講師:はたこうしろう先生
ぼくは、おはなしも書くんですけど、絵を描くことが多いんです。絵を描くときは、映画に例えると、映画監督になったような気持ちで描いてます。映画だと脚本とか原作とかあって、脚本家が書いたストーリーに対して監督が絵を作っていくんですけど、ぼくの場合は絵本なので、もっといろんなことしないといけないんですよ。監督以外のことを。たとえば、出てくる人物がどんな服を着てて、で、どんな鞄を持ってるのか、どんな靴をはいてるのかとかっていう、スタイリストの役目もしなくちゃいけないんです。それとか、ロケをする現場はどんなとこだろうとか、家はどんな家だろうとか、家具はどんな家具かなとか、車はどんな車乗ってるかなとか。そういうことをすごくいろいろ考えるんですよ。それはすごい楽しい作業で、いつもお話もらうと、読みながら、そういことをいろいろ考えるんです。あとですね、カメラマンの役もしないといけないんです。つまり、どんな構図にして、レンズは広角レンズを使おうかな、それとも望遠でおさえようかなとか、そういうことも考えるんです。あとはね、キャスティングも決めないといけないんです。主人公はどんな役者を使えばこの話は生きるのかな、こういうシュッとした顔じゃなくて、ぼてっとした顔のほうがこの主人公は向いてるんじゃないかなとかね。そういうことをいっつもすごい考えるんです。それがすごく楽しいんです、ぼくは。
いろいろ考えて、細かく描いていくんですけど、ぼくは「描き過ぎる」ということはないと思うんですね。あんまり描き過ぎちゃあ、想像の域を狭めてしまうんじゃないかっていう人もいるんですけど、ぼくはあんまりそんなことは思っていなくて、どっちかっていうと、描いても描いても読者のほうはもっとそのむこうを想像してくれると思うんです。地平線を書いたら、きっと地平線の向こうも想像してくれるんですよ。読者の想像力のほうがすごく大きいんですよね。だから、描いても描いても描き足りないんじゃないかなって。むしろ書かないことで想像力をかきたてるっていうこともあって、もちろんそういう方法も使うんですけど、でも、読者の想像力っていうのはすごいパワーを持っているので、それをできるだけ引き出して楽しんでもらうように描くのが、すごく楽しいんです。


第3回要約 講師:早川純子先生
講師:早川純子先生
私は版画をもともと作っていて、絵本の世界に入りました。普段、絵本を作っている傍ら、青山のこどもの城っていうところの造詣事業部で、学生の頃からずっとバイトをしています。「親子でアート」っていう、五~六歳くらいのお子さんと保護者の方とペアになって毎週来る造詣教室があるんですけども、そこをずっと担当していて、工作したりとかするのがわりとすきというか、考えるのって面白いなと思ってやっています。
『もしかしてぼくは』という本ができたばかりなのですが、これは黒い原稿と、黄色の原稿を重ねて印刷している本です。お話の内容が、最初は穏やかな感じなん、黄色と黒にしていて、途中、どきどきってするページがあるんですけど、そのときはピンクにしています。最後、ハッピーエンドといっていいのかはわかりませんが、明るい緑にしてみるといたふうに、色の感じを変えています。でも、実際に描いている絵は全部黒の原稿で、それぞれの色ごとに分けて描いています。つまり、これは二色原稿なので、一場面につき、二枚絵があるということになります。これは、普段やっている版画の作業とすごく似ていて、とてもおもしろい作り方ができたかなと思っています。


第4回要約 講師:長野ヒデ子先生
講師:長野ヒデ子先生
絵本と紙芝居の違い
『ふとんやまとんねる』っていう教育画劇から出た紙芝居があります。今から二十三年前ですね。この紙芝居は那須さんといっしょに作った紙芝居なんですけど、那須さんは、すごく面白いんです。ポプラ社の童話集で、何篇か入っている本の中にこれと同じ『ふとん山まとんねる』っていうのがあって、そのあと、教育画劇でこの紙芝居を作って、その後童心社でまた『ふとんやまとんねる』の絵本を作ったんです。一作で三回原稿料もらってるんですよね。でも、全部作り方が、違うんですよ。童話としての読み物と、紙芝居としての成り立ち方と、そして絵本のやり方と全部ちゃんと書き分けてらっしゃるところはすごいなあと思いました。子どもがふとんにこうもぐって行く場面があるんですけど、紙芝居では、もぐってもぐってっていうところは一枚なんだけど、その抜き方でいっぱいもぐっているように見えるんですね。でも、絵本は一ページだからそのページを何ページも増やさないといけないんですね。
それから、スズキコージさんに絵を描いてもらった『もりもりくまさん』っていうのがあります。これ、いっぱいこういろいろ描いてくださってるから、それぞれの場面をじっくり楽し見たいですよね。そしで、よーく楽しんで自分が納得がいって、次のページを開くんです。わあ、ここにもおもしろいのが描いてるなあとか思って、じっくり楽しむ。読者が絵本の中の世界に入りこんでいくのが絵本なんですね。
ところが、紙芝居っていうのは、演じる人がいて、絵がみんなのところに飛び出していくんです。絵本と紙芝居の力はそこに大きな違いがあるんです。だから、絵の描き方とかいろんなものがものすごい違うんです。それなのに、時々、絵本をコピーして拡大して紙芝居にされてる方がいるんです。私はびっくりしたんですけど。絵本ってめくることによって次のことが始まる。紙芝居は引き抜くことで次の絵が出てくる。『はしのうえのおおかみ』っていう紙芝居が出ましたが、これはもともと鈴木出版で出していた絵本だったんです。でも、絵本を紙芝居にするのにはそのまま文章を持ってきてしてもそれは紙芝居にならないんですね。だから、私がそれを紙芝居の脚本になおさせてもらったんものです。それくらい紙芝居と絵本はぜんぜん違うんです。


第5回要約 講師:八重幡典子先生
講師:八重幡典子先生
私はストーリーテラーですので、幼稚園や学校訪問もありますが、イベントに呼ばれることがどうしても多くなります。なので、初めての子どもたちや親子にお話しすることが多いんですね。一緒に絵本でその豊かな時間を、遊んで触れ合って、分かち合っていくというような、そういう絵本の読み方になります。お母さんがお膝の上で子どもたちに話すような感じではないし、例えば保育士の先生が保育の時間の中で絵本を読むような感じとは違うかもしれません。でも、絵本そのものが愛情豊かな、たくさんの想いがつまったものですから、それを伝えるということは、共通していることですね。わらべ歌と絵本と素語り、この三つは切っても切れない美しいまあるい美しい世界だと思っています。子どもたちにはまるごと、その美しい世界を伝えたいなあと思っているんです。
絵本を伝えるっていうことも大事ですけど、もっと大事なのは、自分がどのくらいエネルギーをこめて、そして子どもたちにどんな思いで伝えるか、そしてその一緒の空間をどんなふうに味わうか分かち合うか、それがとっても大事で、貴重なことだと思っています。私の夢は、子どもたちにとって、お母さんやお父さんがいる場所以外の安心できる場所でありたいということ。子どもたちが、自分たちを守ってくれる大人がたくさんいるっていうことを実感して、自分が生まれてきたところは、とってもいいところで、幸せいっぱいなんだっていう希望が持てるような時間を届けたいんです。絵本を読み聞かせしたり、語りをするっていうことは、このあたたかいまなざしと声でもってその気もちをストレートに出すことです。みなさんも、どうかそこにエネルギーをこめて、がんばって読んでいってください。


第6回要約 講師:西本鶏介先生
講師:西本鶏介先生
昔話っていうのは口承文芸と言われているように、文字を通して伝わってきたんではなくて、話だけで伝わってきたものです。耳から聞いて、口からしゃべるだけのお話。だから、形も何にも残ってない。お話が残っているだけ。近代になってから、そういうお話はもったいないっていうんで、録音したり、筆記したりして、ちゃんと集めて文字にしたんです。だから私たちが今でもそのお話を知ることができるわけですね。昔は家庭の中でも、おじいさんからお父さん、お父さんから息子とずーっと伝えていって、それぞれの家に伝わる昔話として語ることができたわけですよね。そいうものを今望むのは難しいけれど、普通の昔話も、みなさんが自分でお話をするようにしていただきたいと思っています。
おばあちゃん、お母さんが読んであげるから本箱から本を持ってきなさいって言って、本を読んであげるのはいいんだけど、読むことはできても覚えることができない。だから本がないと読めない。読み聞かせって素晴らしいんだけども、やっぱりその読み聞かせするたびに覚えていくことが脳の活性化につながって、これは老化の防止にもなるんではないかと思うんですけどね。
昔話も今はたくさん絵本になって、とても子どもに読みやすくなったし、イメージがわかりやすくなったんだけれど、時々、ぽこっと素話で語るととてもいい。お風呂に入っているときなんかにもちょっとお話してあげるような習慣を、大人がつけるべきだと思うんですよ。昔は本なんかないから、おばあさんやおじいさんが昔話をしてくれたんですよ。たくさん話を知ってるんじゃない。自分の好きなやつを三つか四つしか持ってないんですよ。ところが、その三つや四つについては、プロ級の話をするわけです。いつもいつもおんなじこと話してますからね。もうその話いいよって言ってもそれしかない。でも、そういうお話が子どもの耳に残ってて、ああ、お話って面白いなあっと思える習慣がついてくるわけです。ですから、ぼくが最近いつも言うのは、どうぞ素話でいいからたくさん昔話を覚えてくださいということ。昔話をできない、忘れたという人は、自分の若いときの話を、大ウソ百をならべて話してもいいと思いますよ(笑)。


時間 講義:午後6時30分~8時00分(受付開始・午後6時)
会場 鈴木出版(株)3F会議室(JR山手線巣鴨駅下車・徒歩8分/または都営三田線千石駅下車・徒歩4分)
定員 40名(定員になり次第締め切らせていただきます)
内容
5月
講師
宮西達也先生(絵本作家)
『自作絵本を語る』
  「ぼくの絵本 - これまで、そしてこれから」と題して、絵本への思いをお話ししていただきます。
6月
講師
はたこうしろう先生(絵本作家)
『自作絵本を語る』
  絵本を描くようになったいきさつや自作絵本の制作過程など貴重なお話しをしていただきます。
7月
講師
早川純子先生(絵本作家)
『自作絵本を語る』
  独特の世界観をもつ絵本が生み出されるまでをお話ししていただきます。
9月
講師
長野ヒデ子先生(絵本作家)
『私の絵本、私の紙芝居』
  ご自身の絵本や紙芝居制作についてお話していただきます。
10月
講師
八重幡典子先生(ストーリーテラー)
『絵本の心を伝える』
  ストーリーテラーとして、物語の世界を伝える意味とテクニックについてお話していただきます。
11月
講師
西本鶏介先生(昭和女子大学名誉教授・児童文学者)
『昔話絵本の見方、伝え方』
  本講座のまとめとして、昔話について語っていただきます。
協賛 鈴木出版(株)/(株)金の星社
受講料 6,000円(第13期全6回分)
ただし、園としてお申し込みの場合は、賛助会員(年会費10,000円)になっていただくと、1園から2名様まで無料で受講できます(代理聴講も可)。
特典
A:会報「おはなし絵本の会」、月刊絵本『こどものくに』進呈。
上記2点は各回受講の際にお渡しします。
B:おはなし絵本の会主催の他の講座などの受講料割引。
申込方法 受講申込書にご記入のうえ、受講料を添えて鈴木出版担当者にお渡しください。
または、申込書を郵送かFAXにてお送りいただき、受付完了後、郵便振替(口座番号;00140-6-606202 口座名称;おはなし絵本の会)に受講料をご送金ください。
申込締切 定員になり次第締め切ります。
問い合わせ

おはなし絵本の会(鈴木出版内)
   〒113-0021 東京都文京区本駒込6-4-21
   TEL:03-3947-5161 FAX:03-3947-5144
  E-Mail:ehon-1@suzuki-syuppan.co.jp

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