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絵本の学校


おはなし絵本の会 連続講座 絵本の学校
おはなし絵本の会 第15期は定員となりましたので締め切りました。
第1回要約 講師:奥山 恵先生
講師:奥山 恵先生
絵本から読み物になったもの~「たまごにいちゃん」シリーズから
絵本が物語になるというのも最近時々あります。この『たまごにいちゃん』がそうです。私、『たまごにいちゃん』が大好きで。二〇〇一年に出たんですけれども、そのときにぱっと見て、これおもしろい!と思って紹介しました。たまごにいちゃんは、もうたまごじゃないから、ほんとうはニワトリ、コニワトリになっているのにまだたまごに入ってる…わけがないんですよ、実際にはね。そんなの文章で説明してもわからないけど、絵で描かれちゃうと、入ってるかもなって思えちゃう、その絵の魔力。そして、たまごにいちゃんはぜんぜん揺らいでないんです。現実の世界だと、弟が生まれたらお兄ちゃんにならなきゃいけないみたいなのがあるけど、このたまごにいちゃんが、ぼくはこれでいいんですって言ってくれると、読者は、そうかそれでいいんだなって妙に納得できる。お父さんやお母さんも、それじゃダメよみたいなことも言わないで、見守ってる感じです。でもやっぱりたまごにいちゃんってたまごだから、読者側としてはいつか割れちゃうんだろうな、どうなるんだろうって思いながら読んでいく。つまり、絵本のたまごにいちゃんシリーズは、基本的にどこで割れるかっていうところが読者をひきつけるわけですね。実際、最後はだいたい割れます。どの絵本も。たまにちょっとアレンジがあって、弟は割れたけどおにいちゃんは割れないっていうパターンや、おばけのたまごにいちゃんはたまごが消えるとか、たまごねえちゃんは殻は割れちゃったんだけどもう一回殻をかぶるとかね。でも、基本的にどこかで変身するんです。必ず。そして、変身してからその自分を「悪くないね」って受け入れていくというパターンですね、絵本の場合は。
それが、二〇一三年に『ぼくはたまごにいちゃん』っていう幼年物語になったんです。これは幼年物語だから、長いです。絵本ではなくて、基本文章。そして、絵本のたまごにいちゃんは自分がたまごでいることにまったくなんの疑問も抱いてなのに対してこっちのたまごにいちゃんは、実はたまごのままでいることに悩んでいるんです。友だちにうらやまれて危ない目にあったり、実は不都合なこともあったということも書かれていて、そして、あるときとうとうたまごにいちゃんは、お母さんのところに行って、「ぼく、これからからをわるから、しっかり見てて」って言うんですよ。自分の意思で殻を割ろうとするわけですね。自分でいろいろ考えて、自分がどういうふうにかわっていくかってことをすごく意識して決意してるんですね。ここは絵本にはなかったところです。でもそこでお母さんが、「そんなにあわてなくてもいいのよ」って言うんです。そして、実はお父さんも昔はたまごにいちゃんだったという話をします。こういうふうに、ちょっと前の時代とか、昔はこうだったみたいな回想を出すって言うのは、絵本だとなかなかやりにくいことです。もちろんできないわけじゃないですけれども、絵本は短いし、あんまり効果的じゃない。でも、物語だから回想シーンなんかも描いていくわけですね。で、この物語、どうなるかというと、最後まで殻は割れないんですよ。必要があれば割れるんだから、自分の意思で割ろうとしないで、いつ割れるか楽しみに待ちましょう、つまり、ゆっくりゆっくり大きくなってねということで終わっています。こんなふうに、たまごにいちゃんでも、物語になると表現しているものがぜんぜん違います。物語で描きやすいのは、実はたまごにいちゃんもたまごのままでいていいのかって本当は悩んでいたっていう、そういう内面のゆれみたいなものなんです。絵本ではそれよりもまず出来事。たまごにいちゃんシリーズでは偶然にどこかでたまごが割れてしまい、その出来事によってまず体が変身してしまうわけですね。心が内面的に変わっていくより前に。変わってしまってからそれを受け入れて肯定していくというパターンでの変化みたいなものを描いているのが絵本でした。人がかわるっていうのは両方ありますよね。心がまず動いていって、そこから自然と自分の体とか見た目も変わっていくっていう変わり方もあるし、自分ではかわりたくないのに、環境や、とくに小さいときは自分の体がかわってしまって、それをどうやって受け入れていくかっていう変わり方もあるわけです。もちろん絵本でも物語でも、どっちでも表現できるんですけれども、絵本のほうが偶然の一瞬のおもしろさっていうのが際立つので、やっぱり、絵本ではたまごが割れる。でも物語では最後まで割れないっていうのがいいんじゃないかなと思います。作者のあきやまさんがそのように意識して書いたのかわかりませんけれども、私はそれぞれの絵本と物語の特質が生かされてそれぞれの作品になっているんだなっていうことをすごく感じるわけですね。


第2回要約 講師:桂 かい枝先生
講師:桂 かい枝先生
落語ってね、ちょっとけったいな芸ですね。一人で全部やって。まともな神経ではできない仕事ですね(笑)。でも、こういうのを外国でやるっていうのに行き着いた理由はね、日本の笑いの文化って優秀なんですよ~っていうことを伝えたかったっていうのもあります。それこそ、大阪なんかだと、商売人ですから、うかうかっとしてると、ひょっとだまされるようなポスターとか張り紙とかようけありますよ。谷町九丁目っていうところにある居酒屋でね。「生ビール中ジョッキ飲み放題」って書いてあるんです。「生ビール中ジョッキ飲み放題、何杯飲んでも1杯四百円」って書いてある(笑)。気をつけなあきませんよ~。串かつ屋さんなんかでも、「ひと串どれでも百円」っていう店があるんですよ。たいがいメニューごとに値段が違うのにそこの店はひと串どれでも百円っていうから注文したらえらい目にあいました。ポテトフライは串一本なんですけど、エビフライは一匹に串三本ささってたりね。ひと串百円ね。
それから、昔の大阪の商売人は言葉遊びのようなものにも非常に熱心にやったんですね。いたいみなさんのイメージする典型的な大阪商人の会話というと、「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんな」みたいなイメージがあるかと思いますが、昔の大阪の商売人はそういう言い方しなかったそうです。「もうかりまっか?」「あきまへんわ。夏のはまぐりですわ~」って言うたんです。これ、どういうことかというと、夏のはまぐりというのは、外側の貝殻は腐らないですね。そやけど、中の身ぃは腐るわけですね。だから、「身ぃは腐って貝腐らん」と。わかりますか?「見ぃくさって、買いくさらん」見るだけ見て買わないということ「夏のハマグリですわ」なんていう言い方をしたんだそうですね。
このようにね、ユーモアについて、日本人は非常に優秀ですよ。例えば狂言だとかは、室町時代から続くコントですからね。なんと、「古事記」にもお笑いの記述というのがあるんです。日本最古の歴史書ですよ。天照大神が、天岩戸にお入りになって中から閉めたわけですね。ほんなら外で、八百万の神がわーっとお騒ぎになって。気になった天照大神はぱっとその岩戸を戸をあけたんです。ほんなら光がわーっと差し込んで、顔にぱっと光があたったんですね。それを見た八百万の神たちが、それを見てわーっと笑ったんです。どういうことかっていうと、顔に光があたって、面白し=おもしろし。ね。すごいでしょ。私が考えたんではないんですよ。それぐらい日本人は古くからいろんなところに笑いの文化っていうのを大事にしてきたんですね。
でもなかなかそれが、外国の人には伝わらないんですね。ジョークでも日本人がネタにされてるのって多いんですよ。例えばね、ジョークを聞いたときの反応に対するジョークっていうのがあるんですね。「ジョークを聞いて普通に笑うのがイギリス人。半分まで聞いて笑い出すのがフランス人。一晩じっくり考えて翌朝ぷって笑うのがドイツ人。そのジョーク古いよと、新しいのを知ってるよと自慢をするのがアメリカ人で、その場でにっこにっこにっこにこわろてるけれども、何にもわかってないのが日本人」って言うんです。そういうふうにオチにされてます。これはもう三十年位前からあるようなジョークですよ。それくらい日本人はユーモアをぱっと理解できないんだというふうに、外国の方は思っているふしがございます。でも本当にいま言うたように日本の笑いの文化は優秀ですし、落語という世界にあんまりないような芸能がございますから、それを外国の人にも知ってもらいたいと思ってやってるんです。


第3回要約 講師:宮西達也先生
講師:宮西達也先生
リアリティが大切
マジックってみんな見るとびっくりするでしょう。でも、それにはタネがある。ここに鳩が隠してあるんだよ、ここにちゃんとポケットが2重になってるんだよとか。でも、そんなの関係ないんです。マジックで一番大事なのは、リアリティなんです。あったものがなくなったっていうマジックは、あったっていうことを信じ込ませてるんですよ、みんなに。それがなくなったから、「え、どうしちゃったの?」って思うんです。絵本もそうです。例えば『トラネコとクロネコ』は、最初に、俺のほうがかっこいい、いや俺だ、違う俺だって言って、みんなをだましてるわけです。「こいつら、仲悪いな」って思わせる。そうやってだましてきて、最後、たまちゃんとくろちゃんの心は優しいなあ、いいなあってみんなが思うんです。あの、最初の部分の繰り返しがないと、リアリティがなくなって、「なーんだ」っていう絵本になってしまう。絵本ってリアリティを持たせて信じ込ませるのが難しいんです。ずっと信じ込ませて、最後、ぽんって持ってくるんです。リアリティがあるから人は本を読んで泣くんです。リアリティがあるからみんな笑うんです。そもそも絵本って、出てくるのはかえるだとかオオカミだとかウサギだとかで、それがスカートはいてるわけですよ。それこそうそっぽいですよね。でも皆さんはどんどんどんどん引き込まれていくんですよ、このウソに。そして信じて、最後は「あ~、よかった」ってなるんですね。絵本って、よくできてる作り物なんです。だから描いててとっても楽しいなって思います。


第4回要約 講師:ザ・キャビンカンパニー先生
講師:ザ・キャビンカンパニー先生
ぼくらは阿部と吉岡の二人でユニットを組んで活動をしていますが、ぼくは湯布院で、相方の吉岡は大分市で育ちました。ぼくは絵を描くのは好きでしたけど、流されるまま、みんながやっているからサッカーをやるみたいなタイプでした。でも一度は絵をちゃんとやりたいと思って、大分大学の教育学部の美術選修というところに入りました。吉岡も美術の先生になりたかったみたいで、同じ学部に入学しました。
大学は楽しかったです。「もう遊びが授業じゃないか、最高!」と思って毎日過ごしていました。初めの頃は吉岡とはそんなに仲良くもなかったです。大学二年のときに同学年でグループ展をすることになって、ぼくは頑張って臨んだのですが、吉岡がすごくうまかったんですね。グループ展の評判が良くて、二人で文化祭の販売をすることになりました。それが阿部と吉岡の始まりです。
販売は好評で、一日で二万円くらい売れたんです。次の日から二人で大分の町中で、路上販売を始めました。やり始めると、ギャラリーで展示しませんか、とかポスターに絵を使いたいです、と声をかけてくれて、仕事のような形でお金をもらえるようになりました。
大学四年のときに二人で大きな展覧会をやることになって、グループ名を「キャビン」にしました。ちょうど木造の小屋にはまっていたのと、展覧会のテーマが船で、ぼくらも卒業するし出港だ、みたいな気持ちだったので。キャビンって船室と小屋っていう意味があります。これをきっかけに、どっちが描いてもキャビンになるなら、二人でいいところを出し合って作ろうということになって、今は全部二人で描くようになりました。
卒業した後も続けたいと思って就職しませんでした。そのときに見つけたのが今の湯布院のアトリエで、元は廃校になった小学校です。そうして活動を始めたのですが、あるとき顔見知りのイラストレーターから電話があって「大分に閉じこもって絵でやっていけるわけねえだろ。絶対失敗する。お前ら何をしたいのか全くわからん」と。むかついて言い返したかったけど、何になりたいのか言えなかった。そこで二人で相談して絵本を出すことを目標にしようと決めました。それが2011年のことです。
そこから絵本作家を目指すんですが、出版社に電話してもなかなか作品を見てもらえなかったです。もうあてがないと思ったときに、最後の頼みの綱で大分の友だちが紹介してくれた出版社に連絡して持ち込みました。でもそこは絵本は出していないと言われて。そうしたら話をしていたうしろからひょこっと現れた人が「私は以前、鈴木出版という会社で働いていました。知り合いに連絡をとりましょう」と言ってくれたのです。そしてようやくたどり着いたのが、田村さんという編集者のところでした。十冊くらいのダミーを見せたら、やっぱり全部だめだと。でも「こどものくに」という月刊誌でできないか考えてみましょう、ということになりました。大分に帰ってラフを何度も出してようやく『だいおういかのいかたろう』の出版が決まったときは、うれしかったです。吉岡は泣いてましたね。2014年にはハードカバーになりました。東京で展覧会も開けるようになって、あれよ、あれよという間に五冊の絵本が出ました。


第5回要約 講師:最上一平先生
講師:最上一平先生
私の生まれ育った山形県朝日町は、出稼ぎ地帯としてとても有名なところだったんです。まわりは暖日山、月山、風切山、頭殿山、そして最上川というように山に囲まれたところです。
お正月に出稼ぎ先から親が戻ってこないのは本当に辛いと知っているから、東京に出てからも、私はなるべく正月とお盆はうちに帰って、父親や母親に顔を見せようと思っていましたが、ある正月に旅費がなくて帰れなくなってしまいました。実家では大晦日には、みんなでこたつにあたって「紅白歌合戦」を見て、十一時四十五分になったら「ゆく年くる年」を見て、〇時〇〇分になったら、おめでとうございます、と言って寝る、それがパターンなんですね。それで帰れなくなった年に、〇時〇〇分になったら電話をしようと思ったんです。家中の十円玉をかき集めて、百五十、六十円くらいあったのかな、それを持って電話ボックスに出かけました。帰省したのか町は車も通らなくて静かで、ものすごく寒かったんですね。空を見上げると星がいっぱい出ていて、時計を見るともうそろそろ時間だと。そして電話をかけると母親が出まして「元気でやってるよ」と言いました。あと何を話したものか忘れましたけれど、お金がカチャン、カチャンと落ちるんですよね。積んでおいたお金がだんだんなくなって、あっという間に百何十円なくなりました。母親の声も聞けたし、いいかと電話ボックスを出ました。寒さであごがアウアウと震えて、空は満天の星空でした。星が降るようだというのはあのことですね。きれいだな、と見上げながら、孤独というのはこういうことだな、と思ったんです。孤独というのは空から降ってくるんだな、とそのとき思いました。二十歳ちょっとでしたけれど、母親が恋しかったんですね。気持ちだけあったかくなったような気分で見上げた空は、本当にきれいでした。
あるとき、山形の実家から荷物が届きました。箱の重さですぐにりんごだな、とわかりました。私の家ではりんごは作っていないんですけれど、おばさんのところが大きなりんご園をやっていたんですね。母親はそこに手伝いにいって、そこから送ってくれたんだな、とすぐにわかりました。今はりんごを発泡スチロールのカップみたいなものに入れて、ぶつかってキズにならないように送るけれど、そのころはもみ殻の中にりんごを入れて流通させたんです。そのときもりんごをもみ殻に入れて、肥料の袋でくるんで送ってきました。段ボールを開けると茶色い袋に父親の字で、こう書いてありました。私は本名を一郎というんですけれど「一郎、元気か。こちらは晴天なり」と。息子はいい年になっても何をしているのかわからない。けれどもがんばれとか、しっかりしろとか何にも書いていないんです。それを読んだときに、青空の下で父親と母親が真っ赤なりんごをもいでいる姿や、うちから見える風景、友だちや家族が目に鮮やかに思い出されました。私は一年に二百通くらい手紙を書いたり、もらったりしますけれど、この父親のたった二行の手紙に勝るものを、もらったことも書いたこともないな、と思います。その手紙に心を揺さぶられて、私はふるさとを舞台にしたお話を書こうと、そう考えるきっかけになりました。


第6回要約 講師:西本鶏介先生
講師:西本鶏介先生
最近の絵本を見ていてまず感じることは、心に残る、作者のメッセージがきちんと伝わってくる絵本がとても少なくなったということです。特にファンタスティックな、イメージの豊かな空想の楽しい世界を書く若い人たちが少なくなった気がします。そういう世界を書かせたら、とても心の温まるものを書く作家を思い浮かべてみると、あまんきみこだとか、角野栄子だとか、森山京だとか…。頭にぱっと浮かぶんですが、みんな八十歳を過ぎているわけです。まだ生きていますけれど。そうした八十歳を過ぎた人たちの感性の方が、今の若い人たちの感性よりもはるかにロマンティックでファンタスティックなんです。
どうしてこんなふうに情感のある作品を書けなくなったんだろうと、さみしくなります。ちょっとおかしいとか、お笑いのコントのようにちょこっと読者をくすぐるとか、目先のおもしろさにこだわって中身が薄すぎるとか…心に残らないのです。おばけや妖怪の話を書けば子どもが喜ぶと思っているのかと感じます。ヒットした本があったからか、今やたらにおばけや妖怪の本が多いわけですね。おばけや妖怪ばっかりが本ではありません。新しい作家が出てくるけれど、非常に想像力が貧困でドラマがない。しかも誰でもが思いつきそうな類型的なお話が多いです。
私のところには各社から絵本が送られてくるんですけれど、ぱっと見て「あっ、これおもしろいな」と思う本はなかなか少ないです。装丁も印刷も立派な本が多いですよ。でも心に残るものは少ないな、という気がします。これなら自分が書いた方がマシだな、と思う本が非常に多い(笑)。
私は昨年『まよなかのたんじょうかい』で読書感想文コンクールの課題図書をもらいましたし、八年前も『おじいちゃんのごくらくごくらく』でもらいました。でも、私も角野さんや森山さんたちと同じく八十歳を超えています。私は今年で八十一歳です。決して若いとは言えません。むしろあっちの世界のほうが近いくらい(笑)。感性は年をとったから変わるのではないんです。若い人には感性の豊かなものを書いてほしいと思います。
はっきり言っておきたいのは、童話も絵本も間違いなく文学の一つだということです。文学というと重々しく聞こえますけれど、文学の一つだということをしっかり考えないといけない。今、携帯電話の発達などで、言葉は情報を伝える一義的な媒体としてしか、みんな見ていません。でも人間の本当の姿は、言葉を使って初めて描くことができるわけです。絵本もその典型ですよ。ですから人間らしい心を伝えるには、文学しかないと私は思っています。
にもかかわらず文部科学省は大学改革で、文学部はいらない、教育学部はいらない、もっと役立つ学部を作りなさい、なんて言っている。文学、言葉が消えていったら、どうなりますか?自分が文学部を卒業したから文句を言うわけではないけれど…。私は昭和女子大学の文学部の教授として迎えられたわけですが、辞めるときは名称が変わって人間文化学部っていうんです。いつ変わっちゃったんだろうって思ったら、文学部というと学生が集まりにくいから、人間文化学部としたというんです。じゃあ、サルの文化学部ってあるのかと聞いたら怒られちゃいましたけどね(笑)。最初は文学部日本語文学科だったんですけど、人間文化学部日本語日本文学科になったんです。
そんなふうにますます文学を遠ざけようとすると、みんな言葉や文字を通して伝えるという気を失っていきます。ハートが伝わってこない、見てくれのものばかりが増えて心に伝わってこない。だから今、文学部不要なんていうのは許せないと思っているんです。
絵本にもお話にもいろいろありますけれど、いろいろなジャンルがあることがわかります。絵本を読むと同時に、みなさんには童話もたくさん読んでほしいですね。いつも言うんですけれど、うまい童話を書こうとしたら、たくさんの勉強会に行くよりもたくさんの優れた作品を読むことです。いい作品をたくさん読む方が、はるかに知識がつきます。つまらない先生に教わっても、つまらない作品しかできません。だから自ら作品を読む。昔は先生のところへ入門してどうのこうのとかありましたけれど、今はそういう時代ではありません。素人だって、いつでもデビューできる。心を打つ話、ユーモアのある話…。お笑いタレントがちょこちょこっと言うようなのではなくて、心から笑える話を読みたいです。


時間 講義:午後6時30分~8時00分(受付開始・午後6時)
会場 鈴木出版(株)3F会議室(JR山手線巣鴨駅下車・徒歩8分/または都営三田線千石駅下車・徒歩4分)
定員 40名(定員になり次第締め切らせていただきます)
内容
5月
講師
奥山 恵先生(ハックルベリーブックス店長)
『絵本のたのしみ 物語のたのしみ』
  絵本専門店の立場から絵本、幼年童話、物語の魅力をお話ししていただきます。
6月
講師
桂 かい枝先生(落語家)
『日本の話芸を世界へ 英語DE 落語絵本を語る』
  21 か国103 都市で公演を成功させた師匠に英語DE 落語の面白さを語っていただきます。
7月
講師
宮西達也先生(絵本作家)
『宮西達也の絵本の進化』
  デビュー作から現在にいたるまでの自作の絵本の進化をお話ししていただきます。
9月
講師
ザ・キャビンカンパニー(絵本作家)
『自作絵本を語る』
  デビュー作『だいおういかのいかたろう』の裏話と大人気!のイカダンスを披露します。
10月
講師
最上一平先生(児童文学作家)
『絵本と児童文学を語る』
  ご自身の作品の背景やテーマを中心に児童文学に込める想いをお話ししていただきます。
11月
講師
西本鶏介先生(児童文学者)
『最近の絵本を語る』
  本講座のまとめとして、最近の絵本と童話について語っていただきます。
協賛 鈴木出版(株)/(株)金の星社
受講料 6,000円(第15期全6回分)
ただし、園としてお申し込みの場合は、賛助会員(年会費10,000円)になっていただくと、1園から2名様まで無料で受講できます(代理聴講も可)。
特典
A:会報「おはなし絵本の会」、月刊絵本『こどものくに』進呈。
上記2点は各回受講の際にお渡しします。
B:おはなし絵本の会主催の他の講座などの受講料割引。
申込方法 申込書を郵送かFAX にてお送りください。
受付完了しましたら、お電話いたしますので、受講料は受付完了後にお支払いください。
郵便振替(口座番号;00140-6-606202 口座名称;おはなし絵本の会)にご送金ください。
または、受講申込書にご記入のうえ、受講料を添えて鈴木出版担当者にお渡しください。
申込締切 定員になり次第締め切ります。(先着順)
問い合わせ

おはなし絵本の会(鈴木出版内)
   〒113-0021 東京都文京区本駒込6-4-21
   TEL:03-3947-5161 FAX:03-3947-5144
  E-Mail:ehon-1@suzuki-syuppan.co.jp

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